ウェイクハースト
キュー植物園が運営する、ウェイクハースト・プレイス ( Wakehurst Place ) に行ってきました。
ロンドンから80㎞ほど南、ウエストサセックス州にあり、敷地内にはミレニアムシードバンクという世界中の植物の種子を保存する施設があります。
広大な庭園には様々な種類の植物が植栽されています。1900年代にウェイクハースト卿によって整えられたそうです。
マンションハウスという礼拝堂つきの豪華なお屋敷を中心に、秘密の花園のような煉瓦造りの塀で囲まれた庭や、滝や橋、見晴らしの良い高台など、バラエティに富んだ素敵な庭園です。おまけに戦時中に使われた秘密の地下基地までありました。
マンションハウス内では、19世紀に活躍したバウアー兄弟など (Franz Bauer、Ferdinand Bauer、Sarah Drake、 John Day) の複製作品の展示も行われていました。キュー植物園ゆかりの作家解説や、写真の発達した現代でも変わらず植物画が選択されていることなどが解説されていました。
このマンションハウスは16世紀の貴族の屋敷だったそうですが、今は教育のための施設として機能しています。シードバンクの取組みももとはこの屋敷で始められたそうです。
2000年には、地下保管庫やたくさんの研究室がついたシードバンクが園内に設立され、絶滅危惧種の種子が冷凍保存されています。
園内のあちこちに野生のキジやカモがいて、目が合うと近づいてきます!なんと、キジが手から直接餌を食べるほど人に慣れています。
今の時期は、モクレン、ジンチョウゲ、スイセンが美しく咲いていました。先週キューの描画講座で描いたプリムラや、小ぶりのシクラメンが早春の屋外に点々と咲いていました。
人も鳥も植物も、のんびり穏やかな印象です。
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