描画講座 Kew10

今日は2週間の中級講座の最終日でした。
顕微鏡での観察と描画の続きを制作しました。


先生は制作中のオオオニバスの作品を紹介しながら、栽培担当者を呼んでその生態や、採取方法、制作の工夫や目的などを説明してくださいました。
受粉を確実にするためにオオオニバスの花が虫を閉じ込める構造や、葉脈がかつてロンドン万博のクリスタルパレスのヒントとなった逸話のある、大変特徴のある植物です。
この植物の制作過程で、構図を考えるために部屋に2日間も閉じこもっていたこと、温室で植物観察をしていた際にたくさんのゴキブリにたかられていたことなど、苦労されたエピソードも伺うことができました。

植物画家がどのような点に熱意を感じて、どのような意図で制作しているのかがわかり、先生が夢中になっている気持ちに賛同できました。作家から直接お話を伺った後には、作品からより躍動感か感じられます。


最後には受講生全員の作品を前にして、一人一人が自分の学んだ内容を発表します。

経験値の異なる受講生を一堂に指導するのは大変な事だろうと思いますが、先生はそれぞれの個性を尊重しつつ、分け隔てなく的確な指導をしてくださったと感じました。
受講生同士の雰囲気もとても良かったです。
別れは寂しいものですが、植物画の世界は狭いのでいずれまた会える日を楽しみにしています。


Plants on Vellum

ヴェラムに描かれた植物画 ー作品調査と実験制作ー

0コメント

  • 1000 / 1000