南海岸

そろそろ帰国日が近づいてきましたが、あまり観光をしていなかった事に焦りを感じ、海沿いの町を訪れました。鉄道が通っているので比較的簡単に行くことができます。

町の南西5Kmには、高さ163m に及ぶ有名観光地ビーチー・ヘッドとセブン・シスターズがあります。これらは白亜紀に形成されたチョーク岩からなる白い崖です。
学生時代の研究が炭酸カルシウム系白色顔料に関するものだったので、この石灰岩の崖には相当ワクワクさせられます。


崖の下の海岸では、落ちてきたばかりのような岩塊を見つけました。粉っぽくてサラサラと崩れやすく、触っただけで粒子の揃った滑らかな粉が手につきます。白さも際立っていて、すぐにでも顔料として使えそうです。
白亜紀の地層だそうで、貝殻の化石もいくつか見つける事ができました。

この崖は海に侵食されて、一年に30センチほど後退しているそうです。つい最近大きく崩れたような箇所もあり、美しさと裏腹に容赦ない凄みを感じました。海風もとても強くて、周辺の植物は這うように控えめに生息しています。

Plants on Vellum

ヴェラムに描かれた植物画 ー作品調査と実験制作ー

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