中間報告2

文化庁に2回目の中間報告を提出しました。
今期も関係者の皆様に支えられ、おかげさまで健康に過ごすことができました。

ただし財布をすられ、クレジットカードの対応に追われたり、資料閲覧時の身分証明に悩まされたり、一時はどうなることかと思いました。問題が収束した頃に、今度はフラットのお湯がでなくなるなど、望まないイベントが目白押しです。

さて、気をとりなおし、4月から7月までの3カ月分の研修について簡単にまとめました。

目標
1. 現在イギリスで提供されている植物画講座の、描画理論・技法に関する指導法の習得
2. 18世紀イギリスの植物画家2名に対する、作品状態・描画技法・時代背景の把握

方法
1. 植物画講座の受講
チェルシー植物画学校: ドライブラシ技法、透視法、構図法、植物学、植物画指導法
その他: 作品審査の見学、植物画展鑑賞

2. 作品調査
対象作家: ゲオルグ・D・エイレット、サイモン・テイラー
対象施設: キュー植物園付属図書館、自然史博物館、リンネ協会、ヴィクトリア&アルバート美術館、大英図書館
その他: 大英図書館保存修復部門の見学、リンネ協会での保存修復者への聞き取り

成果
1. 指導法の習得とともに、展示や関連協会の活動を通して植物画とイギリス社会の結びつきを学んだ。深く根強いた学術的基盤と美術市場を把握することができた。
2. 知名度に格差のある二作家の、描画傾向や時代背景を把握した。制作者としてのあり方が歴史的評価に及ぼす影響を推察し、自身の制作のヒントを得ることができた。


では、嬉しいことも困ったこともせわしなく起きますが、改めて気を引き締め、残りの2カ月を有意義に過ごしたいと思います。
   
こちらはエニシダの花が満開を迎えています。

Plants on Vellum

ヴェラムに描かれた植物画 ー作品調査と実験制作ー

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