作品調査19
自然史博物館でエイレットの作品を閲覧しています。
どうやら一日の予約人数が限定されているようで三、四人しか閲覧者がいません。
静かな図書室とは対照的に、扉の外からしばしば子供達の叫び声が聞こえてきます。自然史博物館は荘厳な雰囲気ながら、いつでも楽しげな活気に溢れています。
ふと自分も子供の頃、科学博物館が大好きだった事を思い出しました。
今回はエイレット専用のボックスを4箱用意していただいています。書庫から台車に乗せて移動され、二人がかりで重たい箱を持ち上げて机の上に移動します。
一箱に約12点が収納され、合計49点の作品があります。全ての作品が二重の厚いマウント台紙に添付された状態で、整然と保管されています。ヴェラムと紙の作品は区別されていません。
前回まではアルコールティッシュで手を拭いて素手で作品を扱っていましたが、今日はゴム製の手袋を着けるように指示がありました。
サイモン・テイラーの作品とは保管状態も扱い方もだいぶ異なります。
おもしろいことに、キューで閲覧したエイレットの作品と同じ植物を描いたものも見られます。また別の作家に模写されたと思われるオリジナルの作品も見つかりました。
これまでキューで見てきた作品に比較すると、画風が一貫しないような印象も受けます。サインがないものや、サインに使われている字体やインクが他と異なるものもあるため、慎重に観察する必要がありそうです。
自然史博物館の作品はまだ画像掲載の許可を得ていないため、機会があれば後日ご紹介したいと思います。
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