描画講習17
限られた色を利用して、なるべく混色をせずに彩色する方法を学習しました。
植物画の基礎では、パレットの上で三原色の絵具を混色して彩色するようにと指導される事が多いものの、時には混色が適さない時もあります。例えば、鮮やかな花に対して混色した色を彩色すると濁って彩度が低くなります。
そんな時には、単色を複数回に分けて重ね塗りすると、鮮やかさを保つ事ができます。
別の色を重ねるだけでなく、一種類の絵具を水で薄めるだけで、何段階かの異なる濃度が得られます。
先生の指示のもと、実際に鮮やかなシャクヤクの花を彩色しました。シュミンケのルビーレッド、赤、カドミウムイエローの三色だけをほぼ重ね塗りで描写しています。
講座での制作時間が限られており、タイムトライアルのような感覚で大急ぎで描きました。しかしほんの20分ほどの間にも蕾が開いてきてしまい、どちらにしろ急いで描くことは必須なのかもしれません。
普段描いているタコノキの実は形が変わらないため急いで描く必要がないうえ、鮮やかでないため濁りを気にせずに描くことができる題材です。
鮮やかで変わりやすい花の蕾は、私にとっては難しい課題でした。
また室内の光源が限定されておらず、右斜め上と左奥から光が降り注いでいることで、陰影が複雑になっています。
いつも自分好みの陰影設定に慣れているため、本来影になる場所が光って見えて頭が混乱させられます。そのせいか、いつもより真剣に植物を観察したと感じます。
練習のため、たまには違う設定で描いてみるのも悪くないと思いました。
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