描画講習14
今回はパースペクティブについて学習しました。
三次元の植物を二次元の紙に正しく変換するための理論です。パースペクティブを和訳すると「遠近法」や「透視法」になります。が…、あまりしっくりしない気がします。
特に複雑なアングルに傾けられた花や葉について、数学的な作図方法や、様々な小道具を使って理論を確かめました。個人的にはとにかく経験を積んで習得するものだと考えていたため、どうやって描くのか・なぜそのように描くのかという理論まで意識したことがありませんでした。そのため言葉でうまく説明できなかった点です。
一人で制作するだけなら構わないのですが、他人に技術を伝える際には、背景にある理論をことばで理解する必要があります。
合理的に理解できれば効率的に正確な描写ができるので、優れた指導法だなと感じました。
そのご、様々な葉を難しいアングルから正確にデッサンする練習をしました。座学で学んだ理論を念頭に、日本ではほとんど見ない道具を使いながら実技に適用していきます。名前はよくわからないのですが、ヨーロッパ絵画では古くから用いられている方法だそうです。文章だけではとても伝わらない内容なので、帰国後に詳しくお話できる機会を設けたいと思います。
宿題として更に難しいアングルの葉を数種類描くよう課題が出ています。
Johannesteijsmannia altifrons
上の画像は以前キュー植物園の温室で見た美しいヤシの仲間です。葉は人の背丈ほどの高さに達し、幅も1m以上に広がっています。ひねりのある難しいアングルではないものの、このように大きい植物はどのように植物画にしたらよいのかわからず、植物を前にぼんやり立ちすくんでしまいました。
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