作品調査39

キュー図書館で現代作家による作品を閲覧しています。

サイズか大きい作品は木製パネルか木枠のようなサポートに固定されている事がわかります。固定されていない作品には、波打ちを防ぐためか厚いヴェラムが使われていました。
イギリスの現代作家のヴェラム作品は、多くがウィリアム・カウリーの製品を使用しているようです。


ヴェラムに描画する現代作家は、20世紀の植物画家ローリー・マキューイン (Roderick McEwen 1932 –1982) に憧れてヴェラムを選択したという作家も多いのではないでしょうか。ウィリアム・カウリーが彼の製品を用意しており、パネルに固定された作品もあれば、何にも固定されていない作品もあります。閲覧数が足りないものの、今のところまだ彼の作品の波打ちは見たことがありません。
彼は未使用のヴェラムを大量に遺し、それらは後に世界中のボタニカルアーティストに分配されています。先日私もそのヴェラムを譲り受けたところです。

そもそもマキューインのヴェラムの表面処理方法がそれまでに見たことのないものだったため、原産国で情報を得ようと思い立ったのが研修のきっかけでした。
そのため、彼の遺品であるヴェラムは私にとって特別な意味があります。
いつか何か大切なものを描画してみたいと思います。

Plants on Vellum

ヴェラムに描かれた植物画 ー作品調査と実験制作ー

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